
WebデザイナーやWebマーケターの皆さん、「スキルには自信があるのに、なかなか案件が取れない…」「どうやって営業したらいいか分からない…」なんて悩んでいませんか? 実は、どんなに良いスキルを持っていても、それを必要としている人にちゃんと届けないと、お仕事には繋がらないんです。この記事を読めば、フリーランスの方も企業の方も、明日からすぐ試せる最新の営業方法がまるっと分かります!
SNSやブログを使った集客から、効果的なポートフォリオの見せ方、クラウドソーシング活用術、さらには単価アップに繋がる提案のコツまで、具体的なノウハウをたっぷりご紹介します。営業の壁を乗り越えて、安定して案件を獲得するためのヒントが満載なので、ぜひチェックしてみて下さいね!
1. はじめに WebデザイナーとWebマーケターに営業力が必要な理由
Webサイトを作ったり、Webでモノやサービスが売れる仕組みを考えたりするのって、すごくクリエイティブで面白い仕事ですよね。WebデザイナーさんやWebマーケターさんは、専門的なスキルを磨くことに一生懸命になっている方が多いと思います。でも、「営業」って聞くと、なんだか苦手意識を持っちゃう人もいるんじゃないでしょうか?
「自分は作る人だから」「マーケティングが専門だから」って、営業は別の人や会社がやってくれるもの、って思っていませんか?
実は、今の時代、WebデザイナーさんやWebマーケターさん自身に「営業力」があるとめちゃくちゃ強いんです。むしろ、これからの時代を生き抜くためには、必須のスキルと言っても過言じゃないかもしれません。
この記事では、なんで営業力が必要なのか、その理由をしっかりお伝えしていきますね!
1.1 制作・マーケティングスキルだけでは生き残れない時代
昔は、高い技術力やセンスがあれば、自然と仕事が舞い込んでくる時代もあったかもしれません。
でも、今は状況がちょっと変わってきています。
まず、Web制作やWebマーケティングの世界には、たくさんのプレイヤーが参入してきて、競争が激しくなっているんです。クラウドソーシングなんかを見ても、たくさんのデザイナーさんやマーケターさんがいますよね。
それに、便利なツールやAIもどんどん進化していて、簡単な作業なら誰でもできるようになってきています。
そうなると、ただ「作れる」「分析できる」だけじゃ、なかなか選ばれにくくなってしまうんです。
「あなたにお願いしたい!」と思ってもらうための「何か」が必要になってくる。それが、クライアントさんの課題を深く理解して、最適な提案をして、信頼関係を築いていく「営業力」なんですね。
スキルが高いのはもちろん大前提。
でも、その素晴らしいスキルを、それを本当に必要としている人に届け、価値をしっかり伝える力がないと、宝の持ち腐れになっちゃう可能性もあるんです。
1.2 営業力がもたらす具体的なメリット
「営業力が必要なのはわかったけど、具体的にどんないいことがあるの?」って思いますよね。営業力を身につけることで得られるメリットは、本当にたくさんあるんです!
いくつか代表的なものを挙げてみますね。
1.2.1 安定した案件獲得と収入アップ
これが一番イメージしやすいメリットかもしれませんね。自分で営業活動ができるようになると、仕事が途切れる心配がぐっと減ります。誰かからの紹介を待つだけじゃなく、自分から積極的にアプローチして、安定的に案件を獲得できるようになるんです。
それに、自分で直接クライアントさんとやり取りできれば、中間マージンが発生しない分、収入アップにも繋がりやすいです。自信を持って自分の価値を提案できれば、より高い単価で仕事を受けられるチャンスも増えますよ。
1.2.2 価格競争からの脱却と適正な評価
スキルや実績があるのに、いつも価格だけで比較されてしまう…そんな経験はありませんか?
営業力があれば、単なる「作業者」ではなく、「ビジネスパートナー」として見てもらえるようになります。
クライアントさんの課題や目標をしっかりヒアリングして、「あなたのスキルが、この課題をこう解決できますよ」「こんな未来を実現できますよ」って、価値を具体的に伝えられるようになります。そうすれば、価格競争から抜け出して、あなたのスキルや経験に見合った適正な評価(=報酬)を得られるようになるんです。
1.2.3 理想のクライアントとの出会い
「こんな仕事がしたい」「こういうクライアントさんと一緒に働きたい」という理想、ありますよね?営業力を身につけると、受け身で待つのではなく、自分から理想のクライアントさんを探しにいけるようになります。
自分の強みや価値観に共感してくれるクライアントさん、一緒に成長していけるようなクライアントさんと出会える確率が高まります。仕事の満足度ややりがいも、ぐっと上がるはずです。
1.2.4 自身のスキルと価値の最大化
せっかく磨いたWebデザインやWebマーケティングのスキル、最大限に活かしたいですよね。
営業力は、そのための架け橋になります。
クライアントさんが本当に困っていること、求めていることを引き出す力。
そして、自分のスキルを使ってそれをどう解決できるか、わかりやすく伝える力。これらが組み合わさることで、あなたのスキルは初めて真価を発揮します。ただ作るだけ、分析するだけでなく、クライアントさんのビジネスに貢献するという、より大きな価値を提供できるようになるんです。
これらのメリットをまとめると、こんな感じになります。
メリット項目 | 具体的な内容 |
---|---|
安定した案件獲得と収入アップ | 継続的に仕事を得られ、収入の波を小さくできます。高単価案件にも挑戦しやすくなります。 |
価格競争からの脱却 | 自身の価値を伝え、値引き競争に巻き込まれず、適正価格で受注できるようになります。 |
理想のクライアントとの出会い | 自分が本当に貢献したい、相性の良いクライアントを選んで仕事ができるようになります。 |
スキルと価値の最大化 | 優れたスキルを必要としている人に届け、より大きなインパクトを与えられます。クライアントのビジネス成長に貢献できます。 |
キャリアの選択肢拡大 | フリーランスとしての独立、起業、好条件での転職など、将来の道が広がります。 |
1.3 「待ち」の姿勢から「攻め」の姿勢へ
WebデザイナーやWebマーケターとして成功するためには、もはや「依頼が来るのを待つ」だけでは不十分な時代になっています。もちろん、質の高い仕事をして口コミや紹介で仕事が広がることも大切です。でも、それだけに頼っていると、どうしても不安定になりがち。
これからは、自分から積極的に動いて、チャンスを掴みに行く「攻め」の姿勢が重要になります。自分のスキルや価値を理解し、それを必要としている人に届けに行く。そのための武器が「営業力」なんです。
営業と聞くと難しく感じるかもしれませんが、相手の課題に寄り添い、自分のスキルでどう貢献できるかを伝えるコミュニケーションだと考えてみてください。Webデザイナーならデザインで、Webマーケターならマーケティング戦略で、クライアントの悩みを解決するお手伝いをする。そのための第一歩が営業活動なんですね。
この記事では、そんなWebデザイナーさん、Webマーケターさんが明日から実践できる具体的な営業方法を、たっぷりご紹介していきます。ぜひ、読み進めてみてくださいね!

2. Webデザイナー/Webマーケターが直面しやすい営業の壁
WebデザイナーやWebマーケターとしてスキルを磨き、いざ「さあ、仕事を取るぞ!」と意気込んでも、営業活動の段階で思わぬ壁にぶつかってしまうこと、少なくないんです。ここでは、多くのデザイナーさんやマーケターさんが「あるある!」って頷いちゃうかもしれない、営業で直面しやすい具体的な壁について、一緒に見ていきましょう。
2.1 営業経験・スキルの不足
専門スキルはピカイチでも、営業は全くの別分野。経験がないからこその不安や戸惑いが、最初の一歩を重くさせちゃうんですよね。
2.1.1 何から始めればいいかわからない
「営業しなきゃ」とは思っていても、具体的に誰に、どうやってアプローチすればいいのか、どんな準備が必要なのか、その手順が全く見当もつかない…って、立ちすくんでしまうケース、本当によく聞きます。情報が多すぎて、かえって混乱しちゃうこともあるかもしれませんね。
2.1.2 提案力・交渉力への不安
自分のスキルやサービスの良さを、お客様に魅力的に伝える「提案力」。そして、お互いが納得できる条件で契約を結ぶための「交渉力」。これらに自信が持てなくて、お客様とのコミュニケーションに尻込みしてしまう方もいらっしゃるんじゃないでしょうか。特に、価格交渉は苦手意識を持つ方が多いポイントですよね。
2.1.3 断られることへの恐怖心
勇気を出してアプローチしても、「今回は結構です」「他にお願いすることにしたので」と断られてしまうのは、やっぱり精神的にキツいものがあります。何度か続くと、「自分には価値がないのかも…」なんて、自己肯定感が下がってしまう原因にもなりかねません。この恐怖心が、次のアクションをためらわせてしまうんです。
2.2 専門スキルと営業活動の両立の難しさ
デザイナーならデザイン制作、マーケターなら分析や施策実行。本来集中したい専門業務がある中で、営業活動にも時間と労力を割く必要が出てきます。このバランスを取るのが、想像以上に大変なんです。
2.2.1 制作・分析業務との時間的な兼ね合い
質の高いクリエイティブや成果を出すためには、集中して作業する時間が必要不可欠ですよね。でも、営業活動のための時間(リスト作成、メール作成、商談など)を確保しようとすると、どうしても本来の業務時間が削られてしまう…というジレンマに陥りがちです。「もっと制作に集中したいのに!」という気持ちと、「営業しないと仕事が来ない」という現実の間で悩む方は多いです。
2.2.2 営業に割くリソース(時間・労力)の確保
営業活動って、実は地道な作業の積み重ね。見込み客リストを作ったり、SNSで情報発信したり、交流会に参加したり…。目に見える成果にすぐ繋がらないことも多いので、モチベーションを維持しながら継続的にリソースを投入し続けるのが、なかなか難しいと感じる方もいるようです。
2.3 自身の価値やサービス価格設定の難しさ
自分のスキルや提供できる価値を、客観的に評価して適切な価格を設定し、それを自信を持ってお客様に伝えること。これが意外と難しいポイントなんです。
2.3.1 適正価格がわからず安売りしてしまう
「このスキルや作業量なら、いくら請求するのが妥当なんだろう…?」自分の価値をどう値付けすればいいのか分からず、不安からつい低めの価格を提示してしまうこと、ありませんか?特に駆け出しの頃は、「仕事をもらいたい」という気持ちが先行して、結果的に安請け合いしてしまい、後で苦しくなってしまう…なんてことも。適正価格を見極めるのは、経験が必要な部分でもありますね。
2.3.2 価値を言語化し、相手に伝える難しさ
自分が持っているスキルや、提供できるサービスのメリットを、お客様に分かりやすく、かつ魅力的に言葉で説明するのって、結構難しいんです。「こんなことができます!」だけじゃなく、「それによってお客様にどんな良いことがあるのか(ベネフィット)」まで具体的に伝えられないと、なかなか響きません。専門的な内容を、専門知識がない相手にも理解できるように伝える工夫も必要になります。
2.3.3 他のデザイナー/マーケターとの差別化
世の中にはたくさんのWebデザイナーさんやWebマーケターさんがいます。その中で、「なぜ、あなたにお願いする必要があるのか?」という、自分ならではの強みや特徴(USP: Unique Selling Proposition)を明確にして、それを効果的にアピールしないと、価格競争に巻き込まれたり、その他大勢の中に埋もれてしまったりする可能性があります。自分の「売り」を見つけて磨くことが重要なんです。
2.4 安定した案件獲得の難しさ
フリーランスや個人事業主として活動する場合、常に次の仕事を探し続けなければならないというプレッシャーや、収入の不安定さに悩むことも少なくありません。
2.4.1 継続的な見込み客の発掘
一つのプロジェクトが終わっても、安心はできません。常にアンテナを張って、新しいお客様や案件に繋がる可能性のある情報収集やアプローチを続けていく必要があります。これが途切れてしまうと、仕事がない期間が生まれてしまうかもしれません。継続的な努力が求められる部分ですね。
2.4.2 案件の波があり収入が不安定
依頼が集中して忙しい時期もあれば、パタッと仕事が途絶えてしまう時期もある…。このように案件数に波があると、どうしても月々の収入が不安定になりがちです。この収入の変動が、精神的な不安に繋がることもあります。安定したキャッシュフローを確保するための工夫が必要になりますね。
2.4.3 競合との比較検討
お客様は、依頼先を決める際に、複数のデザイナーやマーケターのポートフォリオや提案、見積もりを比較検討するのが一般的です。数ある選択肢の中から自分を選んでもらうためには、価格だけでなく、実績、提案内容、人柄など、総合的な魅力で勝負していく必要があります。常に比較されているという意識を持つことが大切です。
2.5 コミュニケーションにおける課題
お客様との意思疎通がうまくいかないと、認識のズレが生じたり、トラブルに発展したりすることも。円滑なコミュニケーションは、営業成功の鍵を握っています。
2.5.1 専門用語が伝わらない
普段当たり前に使っているデザインやマーケティングの専門用語が、お客様にとっては「???」となってしまうこと、結構ありますよね。相手の知識レベルに合わせて、専門用語を避けたり、分かりやすい言葉に言い換えたりする配慮ができないと、「話が分かりにくい人だな」と思われてしまうかもしれません。
2.5.2 顧客の要望を正確に引き出す難しさ
お客様自身も、自分が本当に何を求めているのか、どんな課題を解決したいのかを明確に言語化できていない場合があります。表面的な要望だけを聞くのではなく、丁寧なヒアリングを通して、その背景にある本質的なニーズや目的を正確に汲み取ることが重要ですが、これがなかなか難しいんです。質問力や傾聴力が試されますね。
2.5.3 クレームや難しい要求への対応
時には、お客様から厳しいフィードバックを受けたり、当初の想定を超えた要求をされたりすることもあります。そんな時、感情的にならずに冷静に対応し、建設的な解決策を見つけ出すコミュニケーション能力が求められます。こうした難しい局面をうまく乗り越えられるかどうかも、信頼関係に関わってきます。
2.6 フリーランス特有の孤独感とプレッシャー
会社組織に属さず個人で活動する場合、自由度が高い一方で、特有の悩みやプレッシャーを感じる場面もあります。
2.6.1 相談相手がいない不安
仕事で行き詰まった時、営業で悩んだ時、あるいはちょっとした愚痴をこぼしたい時。会社員なら同僚や上司に気軽に話せるかもしれませんが、フリーランスだと身近に相談できる相手がおらず、一人で問題を抱え込んでしまいがちです。この孤独感が、精神的な負担になることもあります。
2.6.2 全ての責任を一人で負うプレッシャー
案件の獲得から、実際の制作・マーケティング業務、納品、請求、そして万が一トラブルが起きた際の対応まで、基本的に全ての責任を自分一人で負わなければなりません。この「自分が最後の砦」というプレッシャーは、常に付きまといます。体調を崩したら収入が途絶える、といったリスクも考えないといけませんね。
いかがでしたか? もしかしたら、「まさに自分のことだ…」と感じた方もいるかもしれませんね。でも、大丈夫です。これらの壁は、多くの先輩デザイナーやマーケターも乗り越えてきた道なんです。次の章からは、これらの壁を突破するための具体的な準備や方法について、詳しくお伝えしていきますね!
3. 営業活動を始める前の必須準備
WebデザイナーさんやWebマーケターさんが営業活動をスムーズに進めて、しっかり成果を出すためには、事前の準備がとっても大切になってきます。準備がしっかりできていれば、自信を持ってお客様にアプローチできますし、案件獲得の確率もぐっと上がりますよ。ここでは、営業をスタートする前に最低限やっておきたい準備について、一つひとつ見ていきましょうね。
3.1 ターゲット顧客を明確にする
まず最初にやるべきなのが、「どんなお客様に自分のサービスを届けたいか?」をはっきりさせることです。ターゲットを絞ることで、営業活動が効率的になり、メッセージも相手に響きやすくなるんです。闇雲にアプローチするよりも、ずっと効果が出やすいんですよ。
ターゲットを明確にするためには、「ペルソナ」を設定するのがおすすめです。ペルソナっていうのは、理想のお客様像を具体的に描いたもの。例えば、こんな項目を考えてみると良いでしょう。
項目 | 設定例(Webデザイナーの場合) | 設定例(Webマーケターの場合) |
---|---|---|
業種・業界 | 地域密着型のカフェ・飲食店 | ECサイトを運営する中小企業 |
企業規模 | 個人経営〜従業員5名程度 | 従業員10名〜50名程度 |
担当者の役職・部署 | オーナーシェフ、店長 | マーケティング担当者、経営者 |
抱えている課題 | 「Webサイトが古くてスマホ対応できていない」「新規顧客を増やしたいけど方法がわからない」 | 「広告費をかけているのに売上が伸びない」「SNSを始めたけど効果が出ない」 |
Webに関する知識レベル | あまり詳しくない、専門用語は苦手 | 基本的な知識はあるが、最新のトレンドには詳しくない |
重視すること | デザイン性、お店の雰囲気が伝わること、更新のしやすさ | 費用対効果、具体的な成果(売上、問い合わせ数)、データに基づいた提案 |
情報収集の方法 | 地域の商工会議所、同業者の口コミ、Google検索 | Webメディア、業界セミナー、SNS |
こんな風に具体的にイメージすることで、どんな言葉でアプローチすれば良いか、どんな提案が喜ばれるかが見えてきます。ぜひ、あなただけの理想のお客様像を描いてみてくださいね。
3.2 自身の強みと提供価値を言語化する
次に、あなた自身の「強み」と、それによってお客様に提供できる「価値(ベネフィット)」をはっきりと言葉にすることが重要です。「あなたにお願いしたい!」と思ってもらうためには、他のデザイナーやマーケターとの違いを明確に伝える必要があるからです。
まずは、これまでの経験やスキルを棚卸ししてみましょう。
- 得意なデザインテイストや技術(例:WordPress構築、LPデザイン、UI/UX改善)
- 得意なマーケティング手法(例:SEO対策、SNS運用代行、広告運用、データ分析)
- 特定の業界に関する知識や実績
- コミュニケーション能力やヒアリング力
- 納品スピードやレスポンスの速さ
- 過去のクライアントからの評価
たくさん書き出したら、それを「お客様にとっての価値」に変換してみましょう。例えば、「WordPress構築が得意」なら、「お客様自身で簡単に更新できるWebサイトを提供できる」という価値になります。「SEO対策が得意」なら、「検索からの集客を増やし、売上アップに貢献できる」という価値になりますね。
自分のスキルや経験が、お客様のどんな課題を解決し、どんな嬉しい未来をもたらすのかを具体的に考えて、短い言葉で表現できるように練習しておくと、営業の場面でスムーズに自己PRができますよ。これを「USP(Unique Selling Proposition)」=独自の売り、と呼んだりもします。
3.3 実績が伝わるポートフォリオサイトの作り方
WebデザイナーさんやWebマーケターさんにとって、ポートフォリオサイトは名刺代わりであり、最強の営業ツールです。これまでの実績を効果的に見せることで、あなたのスキルやセンス、仕事への取り組み方を具体的に伝えることができます。
魅力的なポートフォリオサイトにするために、以下の点を意識してみましょう。
- 掲載する実績の選定: 自信のある作品や、ターゲット顧客の課題解決に繋がりそうな実績を選びましょう。数が多ければ良いというわけではありません。質を重視してくださいね。
- 実績ごとの詳細情報: 各実績について、以下の情報を分かりやすく記載しましょう。
- プロジェクト名、クライアント名(許可を得て)
- 担当した範囲(デザインのみ、コーディングまで、マーケティング戦略立案、運用など)
- 制作・施策の目的や背景(クライアントの課題)
- 工夫した点、こだわったポイント
- 制作期間、費用感(任意)
- 具体的な成果(例:アクセス数〇〇%アップ、問い合わせ数〇倍、売上〇〇円向上など) ← ここ、すごく大事です!
- お客様の声(可能であれば)
- 見やすいデザインと構成: あなた自身のデザインスキルや構成力を示す場でもあります。情報を整理し、ユーザーがストレスなく閲覧できるようなデザイン・導線を心がけましょう。もちろん、スマートフォンでの表示(レスポンシブ対応)も必須です。
- 自己紹介と連絡先: あなたの人となりが伝わるプロフィールや、仕事への想いなどを記載しましょう。問い合わせフォームや連絡先も分かりやすい場所に設置してくださいね。
- プラットフォームの選択: WordPressなどで自作する、あるいは「foriio」のようなポートフォリオサービスを利用する方法があります。手軽に始めたい方はサービス利用も良いでしょう。
- 定期的な更新: 新しい実績ができたら、こまめに追加していくことが大切です。常に最新の状態を保つようにしましょう。
ポートフォリオサイトは、「あなたに頼むと、こんな素敵な未来が手に入るんだ!」とお客様に感じてもらうための大切な場所。ぜひ、力を入れて作り込んでみてくださいね。
3.4 営業資料(提案書 料金表など)の準備
お客様にアプローチしたり、商談を進めたりする際には、営業資料が必要になります。事前にしっかり準備しておくことで、スムーズな営業活動が可能になります。
主に準備しておきたい資料は以下の通りです。
資料の種類 | 主な目的 | 含めるべき主な内容 |
---|---|---|
会社概要・自己紹介資料 | 自分や自社のことを知ってもらう | プロフィール、経歴、事業内容、強み、理念、連絡先など |
サービス資料 | 提供できるサービス内容を具体的に伝える | サービスメニュー、各サービスの詳細、対応範囲、制作・支援フロー、実績例など |
提案書 | 顧客の課題に合わせた具体的な解決策を示す | 現状分析、課題特定、解決策の提案、期待される効果、スケジュール、体制、見積もりなど |
料金表 | サービスごとの価格を明確に提示する | 基本プラン、オプション、各項目の単価、前提条件、注意事項など |
特に「提案書」は、案件獲得の鍵を握る重要な資料です。テンプレートを用意しておくのも良いですが、必ずお客様一社一社の状況や課題に合わせてカスタマイズすることを忘れないでくださいね。「自分のことをよく理解してくれているな」と感じてもらうことが大切です。
提案書の基本的な構成例としては、以下のような流れが考えられます。
- 表紙・タイトル
- はじめに(ご挨拶、提案の概要)
- 現状の課題分析(ヒアリング内容のまとめ)
- 提案内容(具体的な施策、解決策)
- 期待される効果・ゴール設定
- 実施体制・スケジュール
- お見積もり
- 会社概要・実績紹介
- お問い合わせ先
料金表については、分かりやすさが第一です。専門用語を使いすぎず、何にいくらかかるのかが一目で分かるように工夫しましょう。松竹梅のようなプランを用意したり、よくある要望をオプションとして設定したりするのも良い方法です。
これらの営業資料は、デザインにもこだわりたいところ。Webデザイナーさんなら、ご自身のデザイン力を示すチャンスにもなります。清潔感があり、情報が整理された、ブランドイメージに合ったデザインを心がけましょう。
4. 【2024年最新】Webデザイナー/Webマーケターにおすすめの営業方法一覧
WebデザイナーさんやWebマーケターさんが案件を獲得するための営業方法って、本当にたくさんありますよね。ここでは、最近のトレンドも踏まえつつ、オンラインとオフライン、それに代理店さんとの連携も含めた具体的な方法をたっぷりご紹介します!自分に合ったやり方を見つけるヒントにしてみてくださいね。
4.1 オンラインでの営業方法
まずは、インターネットを使った営業方法を見ていきましょう。場所に縛られずにアプローチできるのが大きな魅力ですよね。
4.1.1 SNSを活用したWebデザイナー/Webマーケターの営業方法
今や、SNSは個人の発信力を高める強力なツールです。WebデザイナーさんやWebマーケターさんのスキルや実績を発信することで、お仕事につながるケースも増えていますよ。
ポイントは、各SNSの特性を理解して使い分けることですね。例えば、こんな感じです。
SNSプラットフォーム | 主な特徴 | Webデザイナー/マーケターの活用例 |
---|---|---|
X (旧Twitter) | リアルタイム性、情報拡散力、手軽さ | 業界ニュースへのコメント、Tips発信、制作実績の速報、同業者や潜在顧客との気軽な交流 |
ビジュアル重視、世界観の表現 | デザイン制作実績の紹介(画像・動画)、ストーリーズでの制作過程公開、デザインTipsの図解投稿 | |
実名制、ビジネス利用多め、グループ機能 | ビジネス向け情報発信、Facebookページ運用、関連コミュニティへの参加、実名での信頼構築 | |
ビジネス特化、キャリア情報、海外案件 | 職務経歴やスキルの詳細な記載、ビジネスネットワーク構築、BtoB案件探し、海外クライアントへのアプローチ | |
YouTube | 動画コンテンツ、ファン化促進 | デザイン制作やマーケティング解説動画、ツール紹介、ノウハウ共有、ポートフォリオ動画 |
note | 文章コンテンツ、専門知識の発信 | ブログ感覚での情報発信、実績紹介の詳細記事、思考やノウハウの言語化、有料コンテンツ販売 |
ただ発信するだけでなく、積極的にターゲットとなりそうなアカウントをフォローしたり、コメントやDMで交流したりすることも大切です。ただし、いきなり営業色の強いメッセージを送るのは避け、まずは価値ある情報を提供して信頼関係を築くことを意識しましょう。
継続的な発信は大変ですが、自分の専門性や人柄が伝わるアカウントは、強力な営業ツールになりますよ。
4.1.2 ブログやオウンドメディアでの集客と営業方法
ご自身のブログやWebサイト(オウンドメディア)を育てるのも、中長期的に見ると非常に効果的な営業方法です。
専門知識やノウハウを発信することで、検索エンジンからの集客(SEO)が期待できます。
例えば、「〇〇(地域名) Webデザイン 依頼」や「中小企業 Webマーケティング 相談」といったキーワードで検索されたときに、あなたのブログ記事が上位表示されれば、質の高い見込み客からの問い合わせにつながる可能性が高まります。
ブログを書く際は、ターゲット顧客が抱えるであろう悩みや疑問に答えるコンテンツを意識しましょう。「Webサイトリニューアルの進め方」「効果的なランディングページの作り方」「SNS広告運用のコツ」といったテーマは、WebデザイナーさんやWebマーケターさんを探している人にとって有益な情報ですよね。
記事の最後には、自然な流れでサービス紹介や問い合わせフォームへの導線を設置することを忘れずに。実績紹介ページへのリンクや、「無料相談はこちら」といったCTA(Call to Action)ボタンが効果的です。
オウンドメディアの構築・運営は手間と時間がかかりますが、一度軌道に乗れば、安定した見込み客獲得の仕組みとなり、資産になりますよ。
4.1.3 オンラインコミュニティ参加による営業方法
WebデザイナーやWebマーケターが集まるオンラインコミュニティや、起業家・経営者が集まるコミュニティに参加するのも、人脈形成や案件獲得のチャンスがあります。
SlackやDiscord、Facebookグループなどで運営されていることが多いですね。こうしたコミュニティでは、積極的に情報交換したり、他のメンバーの質問に答えたりすることで、自分の専門性を示すことができます。
すぐに仕事に繋がらなくても、信頼関係を築いておくことで、「〇〇さん、こういう案件があるんだけど興味ある?」といった声がかかることがあります。また、他のデザイナーさんやマーケターさんと協力して、一人では受けられない規模の案件に挑戦できる可能性も広がります。
注意点としては、コミュニティのルールを守り、過度な売り込みは避けること。まずはギブの精神で、コミュニティに貢献する姿勢が大切です。
4.1.4 クラウドソーシングサイトの効果的な活用術
「クラウドワークス」や「ランサーズ」といったクラウドソーシングサイトは、特にフリーランスとして活動を始めたばかりの方にとって、実績作りの場として有効です。
多くの案件が掲載されているため、すぐにお仕事を見つけやすいのがメリットですね。一方で、価格競争が激しくなりがちだったり、手数料がかかったりするという側面もあります。
クラウドソーシングサイトで成果を出すためには、以下の点を意識すると良いでしょう。
- プロフィールを充実させる: スキル、実績、得意分野などを具体的に記載し、顔写真やポートフォリオへのリンクも設定しましょう。信頼感がアップします。
- 提案文を工夫する: テンプレート的な文章ではなく、募集内容をしっかり読み込み、クライアントの課題に対して自分がどう貢献できるかを具体的にアピールしましょう。
- 丁寧なコミュニケーションを心がける: 迅速かつ丁寧なレスポンスは、クライアントからの評価を高めます。
- 実績と評価を積み重ねる: 高評価を得ることで、次の案件獲得につながりやすくなります。最初は単価が低くても、着実に実績を積むことが重要です。
クラウドソーシングだけに頼るのではなく、他の営業方法と組み合わせながら、ステップアップのための手段として賢く活用するのがおすすめです。
4.1.5 自身のWebサイトやLPからの問い合わせを増やす営業方法
ポートフォリオサイトやサービス紹介サイト(LP: ランディングページ)を持っているなら、そこからの問い合わせを増やすことも立派な営業活動です。
まずは、サイト自体が見込み客にとって魅力的であることが大前提。デザインの質はもちろん、提供できる価値や実績が分かりやすく伝わる構成になっているか、改めて見直してみましょう。
その上で、問い合わせを増やすための施策としては、以下のようなものが考えられます。
- SEO対策: ターゲットキーワードで検索された際に上位表示されるように、コンテンツやサイト構造を最適化します。
- CTAの最適化: 「お問い合わせはこちら」「無料相談を申し込む」といったボタンの文言や配置、デザインを改善し、クリック率を高めます。
- 問い合わせフォームの改善: 入力項目を必要最低限に絞るなど、ユーザーが気軽に入力できるように工夫します。
- ブログやSNSからの導線強化: 他のオンライン活動から、自然な形でサイトへ誘導する流れを作りましょう。
- Web広告の活用: Google広告やSNS広告などを利用して、ターゲット層に直接サイトをアピールする方法もあります(費用対効果の検討が必要です)。
WebサイトやLPは、24時間働いてくれる営業マンのようなもの。常に改善を意識して、問い合わせに繋がりやすい状態を維持しましょう。
4.1.6 メールで見込み客にアプローチする営業方法
ターゲットとなる企業や担当者に直接メールを送る、いわゆる「コールドメール」も営業手法の一つです。また、Webサイトやブログからメールアドレスを登録してもらい、メルマガなどで継続的にアプローチする方法もあります。
コールドメールを送る際は、誰にでも当てはまるような内容ではなく、相手企業や担当者のことを調べた上で、パーソナライズされた内容にすることが非常に重要です。「〇〇様のWebサイトを拝見し、△△の点で貢献できると考えご連絡いたしました」といった具体的な記述があると、開封率や返信率が高まります。
件名も重要で、相手が「おっ」と思うような、具体的で魅力的なものを考えましょう。例えば、「【貴社サイト改善のご提案】〇〇株式会社様 Webデザイナーより」のような形です。
メルマガの場合は、いきなり売り込むのではなく、役立つ情報やノウハウを提供し続けることで、信頼関係を構築し、必要なタイミングで思い出してもらう(ナーチャリング)ことを目指します。
ただし、特定電子メール法(特電法)を遵守し、同意のない相手に一方的に広告宣伝メールを送りつけないように注意が必要です。送信元の明記や配信停止の方法を必ず記載しましょう。
4.2 オフラインでの営業方法
オンラインだけでなく、実際に顔を合わせるオフラインでの営業活動も、深い関係性を築く上で依然として重要です。
4.2.1 交流会やセミナーでの人脈形成と営業方法
異業種交流会や業界セミナー、勉強会などに参加して、直接人と会う機会を作るのも有効な営業方法です。オンラインでは得られない、偶然の出会いや深い話ができるのが魅力ですね。
参加する際は、ただ名刺交換をするだけでなく、相手の話をよく聞き、自分の専門分野で何か役立てることがないか考える姿勢が大切です。「Webサイトで困っていることはありませんか?」「最近のWebマーケティングのトレンドについて情報交換しませんか?」など、自然な会話からニーズを探ってみましょう。
すぐに案件に繋がらなくても、顔見知りになっておくことで、後々相談されたり、紹介してもらえたりする可能性があります。そのためにも、自分の専門分野や提供できる価値を簡潔に伝えられるように準備しておくと良いでしょう。
参加する会を選ぶ際は、自分のターゲット顧客層がいそうな会や、自分の専門分野に関連するテーマの会を選ぶと、より効率的に人脈を広げられますよ。
4.2.2 紹介(リファラル)を増やすための仕組みづくり
既存のクライアントや知人からの紹介は、最も信頼度が高く、成約に繋がりやすい営業方法と言えます。紹介を増やすためには、日頃からの関係構築が欠かせません。
まずは、既存クライアントの満足度を高めることが大前提です。期待以上の成果を出す、丁寧なコミュニケーションを心がけるといった基本的なことを徹底しましょう。
その上で、紹介をお願いしやすい状況を作ることも大切です。
- タイミングを見計らってお願いする: プロジェクトが無事完了し、クライアントが満足しているタイミングなどが良いでしょう。「もし周りにWebサイトやマーケティングでお困りの方がいらっしゃれば、ぜひご紹介いただけると嬉しいです」と伝えてみましょう。
- 紹介カードや紹介しやすい資料を用意する: 自分のサービス内容や連絡先が簡潔にまとまったものがあると、紹介する側も楽になります。
- 紹介してくれた方への感謝を示す: 紹介してくれた方には、必ずお礼を伝えましょう。場合によっては、紹介料やちょっとしたプレゼントを用意するのも効果的です(紹介インセンティブ制度)。
紹介は自然発生を待つだけでなく、仕組みとして取り入れることで、安定した案件獲得チャネルになり得ます。
4.2.3 既存顧客へのアップセル クロスセル提案
新規顧客を獲得するだけでなく、すでに関係性のある既存顧客に対して、追加の提案を行うことも重要な営業活動です。これを「アップセル」(より高額な商品・サービスへの乗り換え提案)や「クロスセル」(関連する別の商品・サービスの提案)と言います。
例えば、Webサイト制作を依頼してくれたクライアントに対して、
- アップセル: より高機能なプランや、保守・運用サポートの充実したプランを提案する。
- クロスセル: SEO対策、MEO対策、SNS運用代行、広告運用、コンテンツマーケティング支援など、制作したWebサイトの効果をさらに高めるためのマーケティング施策を提案する。
といったアプローチが考えられます。
既存顧客は、あなたのスキルや人となりをすでに理解してくれているため、新規顧客よりも提案を受け入れてもらいやすい傾向にあります。定期的に連絡を取り、クライアントのビジネス状況や新たな課題をヒアリングする中で、適切なタイミングで追加提案を行うことが成功の鍵です。
ただし、無理な押し売りにならないよう、あくまでクライアントのビジネス成長に貢献するという視点を持つことが大切ですよ。
4.3 代理店やパートナーシップを活用する営業方法
自分一人で営業活動を行うだけでなく、他の事業者と連携することで、効率的に案件を獲得する方法もあります。
4.3.1 制作会社や広告代理店との連携による案件獲得
Web制作会社や広告代理店は、常に多くの案件を抱えています。特に、特定のスキル(例えば、高度なデザインスキルや特定のマーケティング手法)を持つフリーランスのWebデザイナーやWebマーケターを探している場合があります。
こうした会社に自分のポートフォリオやスキルシートを送って、協業できるパートナーとして登録してもらうことで、継続的に案件の相談が来る可能性があります。いわゆる「下請け」という形になることもありますが、安定した仕事量を確保しやすいというメリットがあります。
連携する際は、報酬体系や業務範囲、コミュニケーション方法などを事前に明確にしておくことがトラブル回避のために重要です。また、複数の会社と良好な関係を築いておくことで、仕事が途切れるリスクを減らすことができます。
自分の強みを明確にアピールし、信頼できるパートナーとして認識してもらうことが、継続的な関係構築のポイントになります。
4.3.2 異業種パートナーとの協業による営業方法
WebデザイナーやWebマーケターのスキルは、様々な業種と組み合わせることで新たな価値を生み出すことができます。例えば、以下のような異業種の専門家と連携することが考えられます。
- 経営コンサルタント: クライアントの経営課題解決の一環として、Web戦略の立案・実行を共同で行う。
- 税理士・社労士などの士業: 顧問先企業に対して、Webサイト制作やWebマーケティング支援を共同で提案する。
- カメラマン・ライター: Webサイトに必要な写真素材や文章コンテンツの制作を連携して行う。
- 印刷会社: 紙媒体とWeb媒体を連動させたプロモーションを共同で企画・提案する。
- システム開発会社: Webサイトと連携するシステムの開発案件で協業する。
こうした異業種パートナーとは、お互いのクライアントを紹介し合ったり(相互紹介)、共同でセミナーを開催したりすることで、新たな案件獲得の機会を創出できます。
パートナーシップを築く上では、お互いの専門性を尊重し、Win-Winの関係を築ける相手を見つけることが大切です。交流会などで積極的に異業種の方とも交流し、連携の可能性を探ってみましょう。
5. 営業プロセス別 案件獲得率を高めるコツ
WebデザイナーさんやWebマーケターさんがお仕事を取っていく上で、ただ待っているだけじゃなくて、自分から動いていく営業活動ってすごく大事になってきますよね。でも、「どうやって進めたらいいの?」「なかなかうまくいかない…」って悩んでいる方も多いんじゃないでしょうか。ここでは、営業の各ステップで「こうすればもっと良くなるかも!」っていう具体的なコツを、分かりやすくお伝えしていきますね。
5.1 効果的な初回アプローチとヒアリング術
最初の一歩、つまりお客様へのアプローチと、その後のヒアリングって、実は案件が取れるかどうかを左右するとっても重要な場面なんです。ここでしっかりお客様の心をつかんで、本当に求めていることを聞き出すことができれば、その後の提案もグッと響きやすくなりますよ。
5.1.1 初回アプローチのポイント
まず、どうやってお客様に声をかけるか、ですよね。メールなのか、SNSなのか、それとも紹介なのか、いろいろな方法があると思います。どの方法でも共通して気をつけたいのは、「誰に」「何を」伝えたいのかをハッキリさせることです。テンプレートそのままじゃなくて、相手の会社の事業内容や最近のニュースなんかもちょっと調べて、「あなたの会社だからこそ、こういったお手伝いができますよ」っていう熱意が伝わるように、少しだけカスタマイズしてみるのがおすすめです。
- メールの場合:件名で用件とメリットが分かるように工夫しましょう。「〇〇(あなたの名前/屋号)より:△△(相手の会社名)様のWebサイト改善のご提案」みたいに具体的に書くと、開封してもらいやすくなります。本文も長すぎず、簡潔に自己紹介と提案の概要、そして「一度お話させていただけませんか?」という具体的なアクションを促す言葉を入れると良いですね。
- SNSの場合:いきなり営業DMを送るよりは、まずは相手の投稿にコメントしたり、有益な情報をシェアしたりして、少し関係性を作ってからアプローチする方が自然かもしれません。DMを送る際も、丁寧な言葉遣いを心がけ、「なぜあなたに連絡したのか」という理由を添えると、相手も安心しやすいですよ。
- 紹介の場合:紹介してくれた方への感謝を忘れずに伝えましょう。そして、紹介者の方から事前に相手の情報を少し聞いておくと、話がスムーズに進みやすいです。
5.1.2 ヒアリングで深掘りするための質問術
アポイントが取れたら、いよいよヒアリングです。ここで大切なのは、ただ質問するんじゃなくて、「聞く力」と「引き出す力」なんです。お客様が本当に困っていること、目指しているゴールを理解するために、次のような点を意識してみて下さいね。
ヒアリング項目例 | 質問のポイント |
---|---|
現状の課題や悩み | 「今、Webサイトやマーケティング活動で、特にどんなことにお困りですか?」「どんな点が改善されたら嬉しいですか?」のように、オープンクエスチョンで自由に話してもらいましょう。 |
目的や目標 | 「今回のプロジェクトで、最終的にどんな状態になることを目指していますか?」「具体的な数値目標などはありますか?(例:問い合わせ数を〇倍にしたい、売上を〇%上げたい)」など、具体的なゴールを確認します。 |
ターゲット顧客 | 「どんなお客様に商品やサービスを届けたいですか?」「ターゲットとなる方の年齢層や興味関心などを教えていただけますか?」など、ペルソナ像を明確にします。 |
予算感 | 「今回のプロジェクトに、大体どのくらいの予算を考えていらっしゃいますか?」とストレートに聞くのが難しい場合は、「もし差し支えなければ、ご予算の範囲をお伺いできますでしょうか?それに合わせて最適なご提案を考えたいと思っています」のように、理由を添えて聞いてみましょう。 |
希望納期 | 「いつ頃までにWebサイトを公開したい、またはマーケティング施策を開始したいといったご希望はありますか?」と、スケジュール感を確認します。 |
意思決定者 | 「最終的なご判断は、どなたがされる予定でしょうか?」と、担当者だけでなく、決定権を持つ方が誰なのかを把握しておくと、その後のプロセスがスムーズです。 |
競合について | 「競合として意識されている企業様はありますか?」「その企業様のWebサイトやマーケティングで参考にされている点はありますか?」など、競合の状況も聞いておくと提案の精度が上がります。 |
ヒアリング中は、ただ聞くだけじゃなくて、相手の話にしっかり耳を傾けて、共感する姿勢を示すことが大切です。「なるほど、そういったことでお困りなのですね」「その目標、ぜひ達成したいですよね」といった相槌や共感の言葉を挟むことで、相手も話しやすくなります。メモを取ることも忘れずに。オンラインの場合は、画面共有で参考サイトを見ながら話したりすると、認識のズレが少なくなりますよ。最後に、ヒアリング内容を簡単に要約して確認し、次のステップ(提案書提出など)について伝えておくと、相手も安心できます。
5.2 顧客に響く提案書の作成ポイント
ヒアリングで聞き出したお客様の課題や要望をもとに、いよいよ提案書の作成です。提案書は、あなたのスキルや熱意を伝えるための大切なツール。「この人に任せたい!」と思ってもらえるような、お客様の心に響く提案書を作るためのポイントをいくつかご紹介しますね。
5.2.1 提案書の基本構成
まずは、提案書にどんな内容を盛り込むべきか、基本的な構成要素を確認しましょう。もちろん、案件によって調整は必要ですが、大まかな流れはこんな感じです。
- 表紙:誰から誰への、何の提案書なのかが一目でわかるように。
- はじめに/ご挨拶:簡単な自己紹介と、提案の機会をいただいたことへの感謝を。
- 現状の課題整理:ヒアリング内容をもとに、お客様が抱えている課題を改めて明確にします。「そうそう、これが困ってたんだよ」と共感してもらえるように。
- 提案の目的とゴール:今回の提案によって、どんな課題を解決し、どんなゴールを目指すのかを具体的に示します。
- 具体的な提案内容:Webサイトのデザイン案(ワイヤーフレームやモックアップなど)、マーケティング施策の具体的なプランなどを分かりやすく説明します。なぜこの提案なのか、その根拠もしっかり伝えましょう。
- 期待される効果(ベネフィット):提案を実行することで、お客様にどんな良いことがあるのか(売上向上、問い合わせ増加、業務効率化など)を具体的に示します。
- 制作・実施体制:誰がどのように関わるのか、体制図などを示すと安心感が増します。
- スケジュール:各工程の期間や全体の納期を明確に示します。
- 実績紹介:関連する過去の実績やポートフォリオへのリンクなどを載せ、信頼性を高めます。
- お見積もり:各項目の費用と合計金額を明記します。費用の根拠も簡単に説明できるとより丁寧です。
- その他(オプションなど):必要に応じて、追加で提案できることなどを記載します。
- 連絡先:最後に、あなたの連絡先を忘れずに。
5.2.2 響く提案書にするための工夫
ただ情報を並べるだけじゃなくて、お客様の心を動かすためには、いくつか工夫が必要です。
- 「自分ごと」として捉えてもらう: ヒアリングで得たお客様固有の言葉や課題感を盛り込み、「私たちのことをよく理解してくれている」と感じてもらうことが大切です。
- 課題解決のストーリーを描く:現状の課題から、あなたの提案によって理想の未来(ゴール)にどうやってたどり着くのか、ストーリー仕立てで説明すると、イメージしやすくなります。
- デザインの力で見やすく、分かりやすく:Webデザイナーさんなら得意分野ですよね!図やグラフ、イラストなどを効果的に使って、視覚的に分かりやすい資料作りを心がけましょう。マーケターさんも、データを見やすくグラフ化するなど、工夫次第で伝わり方が大きく変わります。
- 専門用語は避けるか、分かりやすく解説:業界の専門用語を使いすぎると、お客様が理解できず、置いてけぼりにしてしまう可能性があります。できるだけ平易な言葉を使うか、注釈を入れるなどの配慮をしましょう。
- 選択肢を用意する(松竹梅など):予算や要望に合わせて、複数のプラン(例えば、基本的なプラン、おすすめプラン、機能充実プランなど)を提示すると、お客様も選びやすくなりますし、価格交渉の幅も広がります。
- 熱意を込める:資料の丁寧さや、課題解決への想いが伝わるような言葉選びも、意外と大切だったりします。
提案書は、提出して終わりではありません。提出後、内容について説明する機会を設けたり、質問がないかフォローしたりすることも忘れずに行いましょう。
5.3 Webデザイナー/Webマーケターのための価格交渉術
提案内容に納得してもらえても、次に出てくるのが「価格」の問題ですよね。「もう少し安くならない?」なんて言われることも、きっとあると思います。そんな時、どう対応すればいいのか、WebデザイナーさんやWebマーケターさんが知っておきたい価格交渉のコツについてお話しします。
5.3.1 自信を持って価格を提示するために
まず大前提として、自分の提供する価値に見合った価格を、自信を持って提示することが大切です。そのためには、事前にしっかりと準備しておくことが必要になります。
- 価格設定の根拠を明確にする:なぜこの価格なのか?を説明できるようにしておきましょう。作業にかかる時間(工数)、スキルの専門性、過去の実績、提供できる価値(費用対効果)などを整理しておくと、説得力が増します。
- 業界の相場を知る:自分のスキルレベルや提供内容に対して、世間一般ではどのくらいの価格帯なのかをリサーチしておきましょう。相場を知っておけば、不当に安い価格を提示されるのを防げますし、適正価格を提示する根拠にもなります。
- 価値ベースの価格設定も検討する:単に作業時間だけでなく、「あなたのデザインやマーケティング施策によって、お客様にどれだけの価値(売上アップ、コスト削減など)を提供できるか」という視点で価格を設定する方法もあります。これができれば、価格競争から抜け出しやすくなります。
5.3.2 値引き要求へのスマートな対応
値引きを要求された時に、安易に「はい、分かりました」と下げてしまうのは避けたいところです。かといって、頑なに拒否するのも関係性を悪くしてしまう可能性があります。いくつか対応パターンを知っておくと、状況に応じて柔軟に対応できますよ。
値引き要求への対応パターン | 具体的な対応例 |
---|---|
理由を確認する | 「差し支えなければ、ご予算が合わない理由をお伺いしてもよろしいでしょうか?」と、まずは相手の状況や考えを聞いてみましょう。 |
代替案を提示する | 単純な値引きではなく、「この機能(作業)を削れば、〇〇円お安くできますがいかがでしょうか?」のように、スコープ(作業範囲)を見直す提案をしてみましょう。 |
付加価値を再説明する | 「この価格には、〇〇といったサポートも含まれており、長期的に見ると費用対効果が高いと考えております」のように、価格に見合う価値があることを改めて伝えましょう。 |
オプション化する | 「基本プランはこちらの価格になりますが、〇〇の機能はオプションとして別途追加いただけます」のように、機能を切り分けて提案するのも一つの手です。 |
価格以外の条件で調整する | 納期を少し延ばしてもらう、支払い条件(分割払いなど)を調整するなど、価格以外の部分で譲歩できる点がないか探ってみましょう。 |
大切なのは、お互いが納得できる着地点(Win-Win)を目指す姿勢です。自分の価値を安売りせず、かといって相手の状況を無視するわけでもなく、対等な立場で建設的な話し合いを心がけましょう。
5.4 スムーズなクロージングと契約締結
提案内容や価格にも合意が得られたら、いよいよ契約です。ここで気を抜かずに、最後まで丁寧に進めることが、気持ちの良いお取引のスタートに繋がります。スムーズなクロージングと、後々のトラブルを防ぐための契約締結のポイントを見ていきましょう。
5.4.1 クロージングのタイミングと後押し
お客様が納得している様子が見られたら、クロージング(契約への意思確認)に移ります。「提案内容にご納得いただけましたでしょうか?」「もしよろしければ、ご契約の手続きに進ませていただいてもよろしいでしょうか?」のように、相手の意思を尊重しつつ、次のステップに進むことを促します。
もし、お客様がまだ何か迷っているようなら、「何かご不明な点や、懸念されている点はございますか?」と優しく問いかけ、不安を取り除いてあげることが大切です。焦らせるのではなく、安心して決断できるようなサポートを心がけましょう。時には、「この施策を早く始めることで、〇〇のようなメリットが期待できますよ」と、タイミングを逃すことのデメリットや、早期開始のメリットを伝えることも有効な後押しになります。
5.4.2 契約締結時の注意点
契約は、お互いの約束事を書面で確認する、とても大切なプロセスです。口約束だけでなく、必ず契約書を作成し、内容をしっかり確認しましょう。
- 契約書の準備:可能であれば、弁護士などの専門家に相談して作成した雛形を用意しておくと安心です。もしくは、経済産業省などが公開しているモデル契約書などを参考に、自分の業務内容に合わせてカスタマイズしましょう。
- 記載内容の確認:特に以下の項目は、認識のズレがないようにしっかり確認が必要です。
- 業務範囲:どこからどこまでが今回の契約に含まれる作業なのかを明確に。
- 納品物:何を納品するのか(デザインデータ、レポート、Webサイトなど)。
- 納期:いつまでに納品するのか。
- 契約金額と支払い条件:金額、支払い時期(着手時、納品時、分割など)、支払い方法。
- 検収条件:納品物をどのように確認し、受け入れとするのかのルール。修正回数の上限なども明記しておくとトラブル防止になります。
- 著作権の帰属:制作物の著作権がどちらに帰属するのかを明確に。
- 秘密保持義務:業務上知り得た情報の取り扱いについて。
- 契約解除条項:どのような場合に契約を解除できるのか。
- 署名・捺印:契約書の内容に双方が合意したら、署名・捺印(または記名・押印)を行います。最近では、「クラウドサイン」などの電子契約サービスを利用するケースも増えています。郵送の手間や印紙代が不要になるなどメリットも多いので、導入を検討してみるのも良いでしょう。
- 契約後のフォロー:契約締結後、「ご契約いただきありがとうございます。これからどうぞよろしくお願いいたします」という感謝の連絡とともに、今後の具体的な進め方(キックオフミーティングの日程調整など)を改めて伝えることで、スムーズにプロジェクトをスタートできます。発注書や請書が必要な場合は、そのやり取りも忘れずに行いましょう。
契約は、お互いを守るためのものです。面倒に感じても、しっかりと内容を確認し、不明な点は必ずクリアにしてから締結するようにしてくださいね。
5.5 失注しても次に繋げるフォローアップ
一生懸命提案しても、残念ながらすべてが受注に繋がるわけではありませんよね。でも、「断られたら終わり」じゃないんです。失注してしまったとしても、その経験を次に活かしたり、将来的なご縁に繋げたりすることは十分に可能です。ここでは、失注後の賢いフォローアップについてお話しします。
5.5.1 丁寧な対応と失注理由のヒアリング
まず、お断りの連絡があったら、残念な気持ちはぐっとこらえて、検討してくれたことへの感謝を伝えましょう。「この度は、貴重なお時間をいただき、また弊社(私)の提案をご検討いただき、誠にありがとうございました。」といった丁寧な返信を心がけることが大切です。
そして、もし可能であれば、失注理由を尋ねてみましょう。「今後の参考にさせていただきたく、もし差し支えなければ、今回ご期待に沿えなかった点や、他社様に決められた理由などをお聞かせいただけますでしょうか?」のように、あくまで低姿勢でお願いするのがポイントです。理由が分かれば、次回の提案活動に活かすことができますよね。
5.5.2 関係性を維持するための工夫
今回ご縁がなかったとしても、将来的にまた別の機会があるかもしれません。あるいは、そのお客様から別のお客様を紹介してもらえる可能性だってあります。そのためにも、良好な関係を維持しておくことが大切です。
- 定期的な情報提供:相手にとって有益だと思われる情報を、たまにメールやSNSなどで送ってみましょう。例えば、業界の最新トレンド、役立つツールの紹介、自身が書いたブログ記事の案内などです。ただし、頻繁すぎると迷惑になるので、適度な距離感を保つことが重要です。
- SNSでの繋がり:もしお客様がSNS(特にビジネス系のLinkedInやFacebookなど)を使っているなら、繋がっておくのも良いでしょう。相手の投稿に「いいね!」をしたり、たまにコメントしたりすることで、緩やかな接点を持ち続けることができます。
- 年賀状や暑中見舞い:少しアナログですが、季節の挨拶を送るのも、丁寧な印象を与え、忘れられにくくする効果があります。
5.5.3 次に繋げるための分析と改善
失注理由が聞けた場合はもちろん、聞けなかった場合でも、今回の営業プロセスを振り返り、「どこに改善点があったか?」を自分なりに分析してみましょう。
- ヒアリングは十分だったか?
- 提案内容は的確だったか?
- 価格設定は適切だったか?
- プレゼンテーションの仕方はどうだったか?
このように客観的に振り返ることで、自分の弱点や改善すべき点が見えてきます。失注は決して失敗ではなく、次への成長の糧と捉えることが大切ですよ。腐らずに前向きに取り組んでいきましょう!

6. 営業活動を効率化するおすすめツール
WebデザイナーさんやWebマーケターさんって、クリエイティブな仕事だけじゃなくて、営業活動にも結構時間を使いますよね。問い合わせ対応、打ち合わせ、提案書作り…、気づいたら一日があっという間!なんてことも。ここでは、そんな忙しい皆さんの営業活動をもっとスムーズにしてくれる、便利なツールたちを紹介しますね。これらをうまく使えば、もっと効率的に案件を獲得できるようになるかもしれませんよ。
6.1 顧客管理(CRM)ツールの選び方と使い方
お客さんの情報や商談の進み具合、ちゃんと管理できていますか?「あの人、前どんな話したっけ…」「この案件、今どうなってるんだっけ?」なんてこと、ありますよね。そんな時に頼りになるのがCRM(Customer Relationship Management)ツールです。顧客情報を一元管理して、営業活動を見える化してくれるんです。たくさん種類があるから、自分に合ったものを選ぶのがポイントですよ。
6.1.1 CRMツール選びのポイント
まずは、どんな点に注目してCRMツールを選べばいいか、いくつかポイントを挙げてみますね。
- 必要な機能が揃っているか:顧客情報管理はもちろん、案件の進捗管理、タスク管理、メール連携機能など、自分の営業スタイルに必要な機能があるか、しっかりチェックしましょう。機能が多すぎても使いこなせないことがあるので、シンプルさも大事です。
- 使いやすさ:毎日使うものだから、画面が見やすくて、直感的に操作できるものがいいですよね。無料プランやトライアル期間があるツールが多いので、実際に触ってみて、自分に合うか試してみるのが一番確実です。
- 料金体系:月額料金や年額料金、ユーザー数によって料金が変わるプラン、機能ごとに追加料金がかかるオプションなど、料金体系はツールによって様々です。自分の予算や使い方に合ったプランを選びましょう。
- サポート体制:使い方がわからなかったり、トラブルが起きたりしたときに、日本語でサポートを受けられるかは重要です。ヘルプページやFAQ、マニュアルが充実しているかも確認しておくと安心ですね。
- 他のツールとの連携:普段使っているチャットツール(SlackやChatworkなど)や、Googleカレンダー、メールソフトなどと連携できると、情報入力の手間が省けて、さらに便利になりますよ。
6.1.2 Webデザイナー/WebマーケターにおすすめのCRMツール活用法
CRMツールを導入したら、こんな風に活用してみるのはどうでしょうか?きっと営業活動がスムーズになりますよ。
- 見込み顧客リストの管理:Webサイトからの問い合わせ、交流会での名刺交換、紹介などで得た見込み顧客の情報を登録します。「いつ」「誰に」「どんな」アプローチをしたか、反応はどうだったかなどを記録しておけば、次のアクションを計画しやすくなります。しばらく連絡していない顧客へのフォローも忘れずに行えますね。
- 案件の進捗管理:提案中、交渉中、受注、失注など、案件のステータスを管理します。各案件の受注予定日や受注確度、見積もり金額などを入力しておけば、売上予測を立てるのにも役立ちます。どの案件に注力すべきか判断する材料にもなります。
- タスク管理とリマインダー:「〇日後にフォローメールを送る」「〇日までに見積もりを提出する」といった営業活動に関するタスクを設定し、担当者や期限を明確にしておきましょう。リマインダー機能を使えば、うっかり忘れを防ぐことができます。
- 顧客とのやり取りの記録:メールや電話での重要なやり取りの内容を、顧客情報に紐づけて記録しておきましょう。これにより、「前回どんな条件で話したっけ?」といった確認の手間が省け、顧客への対応がスムーズになります。もしチームで動いているなら、情報共有にもなって便利です。
6.1.3 おすすめCRMツール例
日本国内でよく使われているCRMツールをいくつかご紹介しますね。無料プランやトライアルがあるものも多いので、ぜひ試してみてください。
ツール名 | 主な特徴 | おすすめポイント |
---|---|---|
HubSpot CRM | 無料プランでもかなり多機能。顧客管理、営業支援、マーケティング、カスタマーサービスの機能が統合されている点が特徴です。 | 無料で始めやすく、機能も豊富なので、まずはCRMを試してみたいフリーランスの方や小規模チームにおすすめです。操作も比較的わかりやすいと評判です。 |
Zoho CRM | 機能が非常に豊富で、カスタマイズ性が高いのが魅力。他のZohoシリーズのツール(メール、プロジェクト管理など)との連携もスムーズです。 | 多機能さと柔軟なカスタマイズ性を求める方に向いています。独自の営業プロセスをしっかり構築したい場合にフィットしやすいでしょう。 |
Salesforce Sales Cloud | 世界No.1シェアを誇るCRM/SFAツール。高機能で拡張性も高いですが、その分、他のツールに比べて費用は高めになる傾向があります。 | 本格的な営業組織や、将来的な事業拡大を見据えている場合に検討したいツールです。機能性を最重視するなら有力な選択肢になります。 |
kintone (サイボウズ) | 業務改善プラットフォームで、ドラッグ&ドロップで自分たちの業務に合ったアプリを作成できます。顧客管理アプリや案件管理アプリとしても活用可能です。 | 日本のビジネス習慣に合わせた柔軟なカスタマイズが可能です。顧客管理だけでなく、他の業務も効率化したいと考えている方におすすめです。 |
6.2 日程調整ツールの活用
お客さんとの打ち合わせや商談の日程調整って、メールで「〇日の午後はご都合いかがですか?」「すみません、その日は別件が…」みたいなやり取りが何往復も続いて、地味に時間がかかりますよね。そんな面倒な日程調整の手間を劇的に減らしてくれるのが、日程調整ツールなんです。
自分のGoogleカレンダーやOutlookカレンダーと連携させて、空いている時間を自動でリストアップ。そのURLをお客さんに送るだけで、相手に都合の良い時間を選んでもらえます。ダブルブッキングの心配もなくなるし、とってもスマートですよ。
6.2.1 日程調整ツールを使うメリット
- メールの往復が不要になり、調整時間が大幅に短縮される
- カレンダーと連携するので、ダブルブッキングを自動で防止できる
- 相手に候補日時を選んでもらうだけなので、相手にとっても楽ちん
- 確定した予定は自動でカレンダーに登録される
- ツールによっては、Web会議のURL(Zoomなど)も同時に自動発行してくれる
6.2.2 おすすめ日程調整ツール例
こちらも、日本で使いやすいツールをいくつかピックアップしてみました。
ツール名 | 主な特徴 | おすすめポイント |
---|---|---|
TimeTree (タイムツリー) | カレンダー共有アプリとして有名ですが、候補日時を複数提示して相手に選んでもらう日程調整機能も備わっています。 | プライベートで使っている人も多いので、相手も抵抗なく使いやすい可能性があります。グループでの調整にも便利です。 |
Calendly (カレンドリー) | 世界中で広く使われている日程調整ツール。シンプルで洗練されたインターフェースが特徴。GoogleカレンダーやOutlookカレンダーとの連携もスムーズです。 | シンプルで使いやすく、無料プランでも十分な機能が揃っています。海外のクライアントとのやり取りが多い方にもおすすめです。 |
TimeRex (タイムレックス) | 日本のミクステンド株式会社が提供する、日本語に完全対応した日程調整ツール。Googleカレンダー、Outlookカレンダーと連携可能です。 | 日本のビジネスシーンに合わせた曜日設定や祝日対応などがきめ細かく、サポートも日本語なので安心感があります。 |
Doodle (ドゥードゥル) | 複数人での日程調整に強みを持つツール。候補日時を複数提示し、参加者に都合の良い時間帯に投票してもらう形式です。 | 複数人での打ち合わせやイベントの日程決めには特に便利です。個人間の調整にも使えます。 |
6.3 オンライン商談ツールの比較
今や、営業活動にオンライン商談は欠かせないものになりましたよね。場所を選ばずに打ち合わせができるので、移動時間も交通費も節約できますし、遠方のお客さんとも気軽に話せるのが大きなメリットです。ただ、一口にオンライン商談ツールと言っても、いろいろな種類があります。画質や音質、機能、使い勝手などを比較して、自分に合ったものを選ぶことが大切ですよ。
6.3.1 オンライン商談ツール選びのポイント
オンライン商談ツールを選ぶときは、こんな点に注目してみてください。
- 画質・音質:相手の表情がしっかり見えたり、声がクリアに聞こえたりすることは、スムーズなコミュニケーションの基本です。できれば、事前にテストして確認したいですね。
- 接続の安定性:商談中に映像が止まったり、音声が途切れたりすると、話の流れが中断してしまい、印象も良くありません。安定して接続できるかは重要なポイントです。
- 画面共有機能:WebデザイナーさんやWebマーケターさんの商談では、ポートフォリオサイトや制作実績、提案資料などを画面で見せながら説明する場面が多いはず。画面共有機能は必須と言えるでしょう。操作が簡単かどうかもチェックしたいですね。
- 録画機能:商談内容を後で確認したり、議事録代わりにしたりするために、録画機能があると便利です。ただし、録画する際は必ず相手の許可を得るようにしましょう。
- 参加可能人数や時間制限:無料プランの場合、同時に接続できる人数や、1回の会議時間に制限があることが多いです。自分の使い方に合ったプランか確認しましょう。
- 相手側の使いやすさ:お客さんによっては、ITツールにあまり慣れていない方もいます。アカウント登録や専用アプリのインストールが不要で、送られてきたURLをクリックするだけで簡単に参加できるツールだと、相手に負担をかけずに済みますね。
6.3.2 おすすめオンライン商談ツール例
ビジネスシーンでよく使われているオンライン商談ツールをいくつかご紹介します。
ツール名 | 主な特徴 | おすすめポイント |
---|---|---|
Zoom Meetings | オンライン会議ツールの代名詞的存在。高画質・高音質で接続も安定していると評判です。背景設定やブレイクアウトルームなど機能も豊富。 | 多くの企業で導入されており、知名度・信頼性が高いです。無料プランでも1対1なら時間無制限、3人以上でも40分まで利用できます。 |
Google Meet | Googleアカウントがあれば誰でもすぐに利用開始できます。Google Workspace(旧 G Suite)の他のサービスとの連携がスムーズです。 | GoogleカレンダーやGmailをメインで使っている方には特に便利です。ブラウザから簡単に参加できる手軽さも魅力です。 |
Microsoft Teams | Microsoft 365(旧 Office 365)に含まれるビジネスコミュニケーションツール。ビデオ会議だけでなく、チャットやファイル共有機能も充実しています。 | Microsoft 365を契約している企業や個人には最適です。商談だけでなく、チーム内の情報共有や共同作業にも活用できます。 |
Whereby (ウェアバイ) | アカウント登録やアプリのインストールが不要で、ブラウザ上でURLをクリックするだけでビデオ通話を開始できます。 | 相手に手間をかけさせずに、すぐにオンライン商談を始めたい場合に便利です。シンプルな操作性が特徴です。 |
6.4 提案書作成に役立つツール
お客さんの心をつかむ提案書は、案件獲得のための強力な武器になりますよね。Webデザイナーさんならデザインに凝ったり、Webマーケターさんならデータを分かりやすく見せたり、いろいろ工夫されていると思います。もちろん、PowerPointやKeynoteなどで一から作るのも良いですが、もっと効率的に、かつ見栄えの良い提案書を作れるツールを活用するのも賢い方法ですよ。
最近では、デザイン性の高いテンプレートが豊富に用意されていたり、オンラインで簡単に共有できたり、複数人で同時に編集できたりする便利なツールがたくさんあります。
6.4.1 提案書作成ツールのメリット
- デザイン済みのテンプレートを使えば、簡単に見栄えの良い資料が作れる
- 素材を探したり、レイアウトを考えたりする時間を短縮できる
- クラウドベースのツールなら、場所を選ばずに作成・編集でき、共有も簡単
- ツールによっては、共同編集機能でチームでの作業がしやすい
- 提案書の閲覧状況を分析できる機能がついているものもある
6.4.2 おすすめ提案書作成ツール例
提案書作りが捗るツールをいくつかご紹介しますね。
ツール名 | 主な特徴 | おすすめポイント |
---|---|---|
Canva (キャンバ) | 豊富なデザインテンプレートと素材が魅力のオンラインデザインツール。直感的な操作で、デザイン経験が少ない人でもプロ並みの資料が作れます。 | 提案書用のテンプレートがとにかく豊富です。プレゼン資料だけでなく、SNS投稿画像や名刺なども作れるので、デザイナーさんにも人気です。無料プランでも十分活用できます。 |
Google スライド | Googleアカウントがあれば無料で利用できるプレゼンテーション作成ツール。シンプルなインターフェースで、共同編集機能が充実しています。 | 無料で手軽に始められ、複数人での共同作業にも強いです。Googleドライブ上で管理できるので、ファイル管理も楽ちんです。 |
Microsoft PowerPoint | ビジネス資料作成の定番中の定番。機能が豊富で、アニメーションやグラフの表現力も高いです。オフラインでの作業も可能です。 | 多くの企業で標準的に使われているため、ファイルの互換性が高いのがメリットです。機能性を重視するならやはりPowerPointは有力候補です。 |
esa.io (エサ) | 「情報を育てる」というコンセプトの情報共有サービス。Markdownでサクサク書け、テンプレート機能もあるため、提案書の構成案作成や下書きに便利です。 | ドキュメントの整理や共有がしやすく、チームでのナレッジ共有にも役立ちます。書いた内容をそのまま提案書のベースにすることも可能です。 |
これらのツールをうまく活用して、営業活動をもっと効率的に、そして楽しく進めていきましょう!自分に合ったツールを見つけて、ぜひ試してみてくださいね。
7. Webデザイナー/Webマーケターが営業で注意すべき法的知識とトラブル回避策
WebデザイナーやWebマーケターとしてお仕事を進める上で、クリエイティブなスキルと同じくらい、ビジネス上のルールや法律を知っておくことがとっても大切になってきます。予期せぬトラブルに巻き込まれたり、不利な条件で契約してしまったりするのを避けるために、最低限知っておきたい法的知識と、トラブルを上手に回避する方法をしっかり確認しておきましょうね。
7.1 契約書で確認すべき重要項目
フリーランスや副業で活動していると、「今回は簡単な案件だから」「知り合いだから大丈夫」なんて、つい口約束だけで仕事を進めてしまうことがあるかもしれません。でも、後々「言った」「言わない」のトラブルになるのは避けたいですよね。どんなに小さな案件でも、必ず契約書を取り交わすように心がけましょう。契約書は、あなた自身を守るための大切な盾になりますよ。
契約書を結ぶ際には、以下の項目がきちんと明記されているか、内容をしっかり確認することが重要です。不明な点や納得できない点があれば、遠慮せずに質問したり、修正を依頼したりしましょう。
7.1.1 契約書チェックリスト
確認項目 | チェックポイントの例 | なぜ重要か? |
---|---|---|
業務範囲(スコープ) | ・具体的にどこからどこまでの作業を担当するのか(例:デザインのみ、コーディング含む、運用保守は別など) ・修正対応の回数や範囲 ・納品物の形式(例:PSDデータ、HTML/CSSファイル、レポート形式など) | 業務範囲が曖昧だと、後から「これもやってくれると思った」といった追加要求に繋がりやすく、トラブルの原因になります。 |
報酬(金額・支払条件) | ・報酬の総額(税込みか税抜きか明記) ・支払い方法(銀行振込など) ・支払時期(納品後〇日以内、月末締め翌月末払いなど) ・着手金の有無や割合 ・源泉徴収の有無(フリーランスの場合特に注意) | お金に関する取り決めは最もトラブルになりやすい部分です。明確な金額と支払いルールを決めておくことで、安心して業務に取り組めます。 |
納期 | ・最終的な納品日 ・中間成果物の提出期限(もしあれば) ・納期遅延が発生した場合のペナルティや対応 | 納期を守ることは信頼関係の基本ですが、クライアント側の都合で遅延する場合もあります。遅延時のルールも決めておくと安心です。 |
権利の帰属(著作権など) | ・制作物の著作権がどちらに帰属するのか(譲渡か利用許諾か) ・著作権を譲渡する場合、著作者人格権は不行使とするか ・二次利用の可否や範囲 | Webデザインやコンテンツの著作権の扱いは非常に重要です。特に納品後の利用範囲について、双方の認識を合わせておく必要があります。 |
秘密保持義務 | ・どの情報が秘密情報にあたるのか ・秘密保持義務を負う期間 ・例外的に開示できる場合 | クライアントの内部情報や顧客データなど、業務上知り得た秘密情報を漏洩しないための取り決めです。信頼関係の維持に不可欠です。 |
検収 | ・納品物をどのように確認(検収)するのか ・検収期間(例:納品後〇営業日以内) ・修正依頼の期限や方法 | 納品物が契約内容通りかを確認するプロセスです。検収期間を過ぎても連絡がない場合の扱いなども決めておくとスムーズです。 |
契約解除 | ・どのような場合に契約を解除できるのか(例:契約違反、支払い遅延、倒産など) ・契約解除時の報酬の精算方法 ・制作途中の成果物の扱い | 万が一、プロジェクトを続けられなくなった場合のルールです。途中解除の際の清算方法などを明確にしておくことで、大きな損失を防げます。 |
損害賠償 | ・どちらかが損害を与えた場合の責任範囲 ・損害賠償額の上限 | 予期せぬトラブルで損害が発生した場合の取り決めです。責任範囲や上限額を定めておくことで、リスクを限定できます。 |
不可抗力 | ・天災地変など、当事者の責任によらない理由で契約履行が困難になった場合の扱い | 地震や感染症の流行など、予期せぬ事態への備えです。 |
準拠法・合意管轄 | ・どの国の法律に基づいて契約を解釈するか(通常は日本法) ・万が一、裁判になった場合にどこの裁判所で争うか | トラブルが訴訟に発展した場合の手続きに関する取り決めです。 |
特に、クライアントが企業の場合、あなたが個人事業主やフリーランスであれば下請法の対象となる可能性があります。下請法では、親事業者(クライアント)に対して、発注書面の交付義務、不当な減額の禁止、支払い遅延の禁止などが定められています。もし不当な扱いを受けたと感じたら、公正取引委員会などに相談することも考えてみましょう。
7.2 著作権や肖像権に関する注意点
Webサイトやマーケティング施策で扱うデザイン、文章、写真、イラストなどには、著作権や肖像権といった権利が関わってきます。これらの権利を正しく理解し、侵害しないように注意することは、WebデザイナーやWebマーケターにとって非常に重要です。権利侵害は、クライアントに損害を与えるだけでなく、あなた自身の信用問題にも繋がりますからね。
7.2.1 著作権について
著作権は、創作物(デザイン、文章、写真、音楽など)を作った人(著作者)に自動的に発生する権利です。Web制作やマーケティング活動においては、以下の点に特に注意しましょう。
- 自作の制作物: あなたが作成したデザインやコーディング、文章などの著作権は、原則としてあなたにあります。ただし、クライアントワークの場合は、契約によって著作権をクライアントに譲渡することが一般的です。契約書で、著作権の譲渡範囲(全ての権利か、一部利用許諾かなど)を明確にしておくことが大切です。
- 素材の利用: ストックフォトサービスの写真、有料フォント、イラスト素材などを利用する場合は、必ずライセンス規約を確認しましょう。「商用利用可能か」「加工は許可されているか」「クレジット表記は必要か」などをチェックし、規約の範囲内で利用することが鉄則です。クライアントから提供された素材についても、権利関係がクリアになっているか確認する癖をつけましょう。
- 著作者人格権: 著作権とは別に、著作者には「公表権」「氏名表示権」「同一性保持権」といった「著作者人格権」があります。これは譲渡できない権利ですが、契約で「著作者人格権を行使しない」という条項(不行使特約)を入れることがよくあります。この点も契約時に確認しておきましょう。
7.2.2 肖像権・パブリシティ権について
人物の写真やイラストを使用する際には、肖像権に配慮する必要があります。肖像権は、無断で顔や姿を撮影されたり、公表されたりしない権利のことです。
- 人物写真の利用: Webサイトや広告に特定の個人の写真を使う場合は、必ずその本人から利用許諾を得る必要があります。特に、モデルリリース(肖像権使用許諾書)を取得しておくと安心です。クライアントから提供された写真であっても、許諾が取れているか確認しましょう。
- 有名人の利用(パブリシティ権): 芸能人やスポーツ選手など、著名人の氏名や肖像には、顧客誘引力から生じる経済的な価値があり、これを「パブリシティ権」といいます。有名人の写真や名前を無断で使用することは、パブリシティ権の侵害にあたり、高額な損害賠償を請求される可能性があります。
- イラストやアバター: 実在の人物に似せたイラストやアバターであっても、肖像権やパブリシティ権の侵害とみなされるケースがあります。注意が必要です。
権利関係のトラブルは、後々大きな問題に発展しやすいです。「たぶん大丈夫だろう」と安易に考えず、常に権利者に配慮し、必要な許諾を得ることを徹底しましょうね。
7.3 無理な要求への対処法
クライアントとの良好な関係は大切ですが、時には契約範囲を超えた要求や、無茶な要求をされて困ってしまう場面もあるかもしれません。「これもお願い」「急だけど明日までに」といった要求に、どう対応すれば良いのでしょうか?
大切なのは、感情的にならず、冷静かつ丁寧に対応することです。以下のステップで対処してみましょう。
- 要求内容の確認: まずは、クライアントが具体的に何を求めているのかを正確にヒアリングしましょう。認識のズレがないように、具体的な内容を確認します。
- 契約内容との照合: 受けた要求が、最初に交わした契約書の業務範囲に含まれているかを確認します。契約書は、このような時のための客観的な判断基準になります。
- 対応方針の決定と説明:
- 契約範囲内の場合: 快く引き受ける姿勢を見せつつ、もし当初の想定より工数がかかる場合は、その旨を伝え、納期調整などを相談しましょう。
- 契約範囲外の場合: 「契約の範囲を超えている」という事実を丁寧に伝えます。その上で、「別途お見積りとなりますが、対応可能ですよ」といった形で、追加費用や新たな契約が必要であることを説明しましょう。
- 技術的・物理的に不可能な場合: できない理由を具体的に、かつ分かりやすく説明します。「できません」と突き放すだけでなく、代替案を提示できると、相手も納得しやすいでしょう。(例:「その機能の実装は現在の技術では難しいのですが、こちらの方法であれば近いことが実現できます」など)
- 大幅な値引き要求や理不尽な要求の場合: 毅然とした態度で断る勇気も必要です。「申し訳ありませんが、そのご要望にはお応えできかねます」と、理由を添えてはっきりと伝えましょう。
- 記録を残す: やり取りの内容、特に決定事項については、メールなど記録に残る形で確認しておきましょう。後々の「言った言わない」を防ぐために重要です。オンラインミーティングの場合は、議事録を作成して共有するのも良い方法ですね。
- 専門家への相談: あまりにも悪質な要求が続く場合や、自分だけでは対応が難しいと感じた場合は、弁護士などの法律専門家や、業界団体などに相談することも検討しましょう。
無理な要求に安易に応じてしまうと、それが当たり前になってしまい、どんどん状況が悪化することもあります。自分の価値を安売りせず、健全なパートナーシップを築けるよう、適切なコミュニケーションを心がけていきましょうね。
8. まとめ
WebデザイナーさんやWebマーケターさんにとって、ただ良いものを作るスキルだけじゃなく、それをちゃんとお客様に届けるための「営業力」って、すごく大事なんだってこと、お分かりいただけたでしょうか?最初は「営業って苦手だな…」って思うこともあるかもしれませんが、心配いりませんよ。この記事で紹介したみたいに、まずはしっかり準備をして、自分に合ったやり方を見つけることが大切なんです。
SNSを使ったり、ブログで情報発信したりするオンラインの方法もあれば、交流会に参加したり、紹介をお願いしたりするオフラインの方法もあります。それに、制作会社さんと協力するなんて手もあるんですよ。お客様へのアプローチの仕方から、心に響く提案のコツ、スムーズな契約の進め方まで、具体的なヒントもたくさん詰め込みました。便利なツールを上手に使えば、もっと効率的に動けますし、契約のこととか法律のことも、ちょっと知っておくと安心ですよね。ぜひ、この記事を参考に、明日からできそうなことから試してみてくださいね!